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【コレクター特集】カラーヴァイナルで聴くUKロック

MUSIC 2022.09.27 ARGUS

こんにちは!ARGUS の熊谷です。

皆さんは何か特定のものを収集する趣味はありますか?
僕が店頭でいろいろなお客様とお話をしていてよく思うのが、「〇〇コレクター」が多いな、ということ!

柄シャツやデニム、軍物などの服はもちろんのこと、スニーカー、アクセサリー、楽器、グッズ、植物、アート、挙げたらキリがありませんが、いろんなコレクターのお客様がいます。

そこで、せっかくならお客様に協力していただいて、WEBマガジンで紹介しよう!と思いました。

記念すべき第一回となる今回は、「レコード」がテーマです。

早速、ARGUS のお客様であり、レコードをこよなく愛する小野さん(以下、小野)にレコードを持ってきていただきました。

(左)小野 (右)熊谷

熊谷:
急に呼びつけてしまってすみません(笑)
しかもこんなにたくさんのレコードを持ってきてもらちゃって。
小野さんとはよく音楽の話、特にロックの話題で盛りあがるので、どんなレコードがあるのか楽しみです。

小野:
僕もあまり音楽の話をする場面がないので、嬉しいです。
アナログ版(レコード)はCDよりも大きいので、ジャケットに存在感があるのが魅力のひとつです。今回は家にあるレコードの中から、通常の黒色ではないカラーヴァイナルやピクチャーヴァイナル仕様のものを持ってきました。



熊谷:
レコードと言えば黒色ですが、色のついたレコードがこんなにたくさんあるんですね。どんなデザインのレコードがあるのか、今から見るのにワクワクしています。

小野:
カラーヴァイナルは見ていても楽しいし、思わず集めたくなってしまいます。
しかも限定物が多いのでより所有欲をくすぐられます。
と言っても、ジャケ買いだけしている訳ではなくて、内容的にももちろん思い入れが多いものばかりです。

Radiohead『Kid A Mnesia』2021

小野:
レディオヘッドの名盤といわれる4作目『Kid A』と、
その双子作品の5作目『Amnesiac』に
未発表曲とレア音源を加えた3枚組の記念アルバムです。
内容は言わずもがな、20年前の作品とは思えないくらいに今聴いても新鮮で全く色褪せていないのが凄いです。
それなのに1曲目の 「Everything in Its Right Place」のイントロの音を聴くだけで、20年前にタイムスリップもできるから不思議です。


熊谷:
早速テンションがあがる名盤!
僕も大好きなバンドです。
Radioheadはアルバムごとの急進的な変化や実験性が魅力ですが、小野さんにとってのベストアルバムは何ですか?

Radiohead (1992-)


小野:
リアルタイムで一番よく聞いたアルバムは2作目の『 The Bends』ですが、一番思い入れがあるアルバムは2016年発表の 『A Moon Shaped Pool 』です。


その年のサマーソニックは Radioheadがヘッドライナーだったんですけど、このアルバムのほとんどの曲を頭から順に演奏したんですよ。
一聴するとライブ向きなアルバムじゃない感じがするんですが、全然そんなことなくて、空気感はそのままなのにしっかりライブ特有のグルーヴもあって、現場で聴いていて終始鳥肌が立っていたのを今でも覚えてます。
Radioheadのライブは何回か足を運んでいましたが、このサマソニのステージは別格でしたし、しかもアンコールであの「Creep」を13年ぶりにライブ演奏したのも相まって、なおのこと思い出深いんです。

熊谷
:
「Creep」 は1作目のアルバムにも収録されているレディオヘッドの代表的な名曲ですが、ライブでは演奏をしないことで有名ですよね。
そんな曲を生で、しかもアンコールで聴けたとは…想像しただけで鳥肌が止まりません。
『A Moon Shaped Pool 』 や『kid A』の楽曲は全体的にエレクトロな雰囲気で落ち着いた曲調が多いですが、ライブでは曲に熱が帯びて、かなり盛り上がりますよね。
僕はDVDやYouTubeでライブ映像を観ただけですが(笑)
ついでに僕は、ギターサウンドが目立つ初期の方の作品、それこそ『The Bends』が最初に聴いたアルバムなので特にお気に入りです。




The xx 『I See You』2017

The xx (2005-)


小野:
ロンドン出身の3人組バンドThe xxの3作目です。
インパクト大なシルバージャケット、クリアーヴァイナル仕様は、ポップだけど何処かエッヂの効いたこのアルバムの雰囲気とよくマッチしていると思います。
シングル 「On Hold」や「 Dare You」などのヒット曲も入っているので聴いたことがある方も多いかもしれません。
特に 「On Hold」のMVはあのラフ・シモンズとコラボをしたことでも話題でした。


熊谷:
MVもかっこいいですね。
ラフシモンズは弊社でも取り扱っているブランドなので、ここで繋がってくるのは面白いです。やっぱり音楽とファッションの繋がりも知ると、服も音楽もさらに楽しくなります!
調べてみたら、このMVの映像監督はアラスデア・マクレランという写真家で、バーバリーやグッチなどの世界的ブランドの作品にも携わっているらしいですね。



Jamie xx 『In Colour』2015

Jamie xx

小野:
先ほどのThe xxのメンバーでプロデューサー、
DJのJamie xx が2015年に発表したソロ作です。
ジャケットやレコード盤だけではなく、内容もまさにカラフルです。
ダークで不穏なビートから、光が差すような解放感、まるで水中にいるような浮遊感など様々な印象を与えてくれます。
普段ハウスミュージックはほとんど聴かないのですが、Jamieの楽曲は根底にポップさがあり、アナログ要素が多いので、普段ロックやポップスを聴いている方でも入りやすいのではないかと思います。

熊谷:
こんなにカラフルなレコードは初めて見ました。
このアルバムを以前に小野さんにおすすめしていただいてから、よく聴いています。これも小野さんにおすすめしてもらったのですが「Lound Places」 という曲に一番ハマりました。




小野:
最近だと、The xxのソングライター・ベーシスト・ヴォーカリストとして活躍しているOliver Simが待望の1stソロアルバムも出しましたね。

Oliver Sim

熊谷:
アルバムも出ていたんですね。
まだ聴いていないので一部の曲しか知らないのですが、1stシングルの 「Romance With A Memory」はお気に入りの曲です。
彼はDIORのモデルもやっていて、ファッション界隈でも活躍していますよね。




V.A.『THE BEAUTIFUL GAME』1996

小野:
1996UEFA欧州選手権 “UEFA EURO ’96” のオフィシャル・コンピレーション・アルバム『THE BEAUTIFUL GAME』のサッカーボール型ピクチャー・ヴァイナル盤です。

熊谷:
一瞬レコードだと分からない斬新なデザインですね。
しかも超豪華メンツで、ビックリしました。
この中だと個人的にBLACKGRAPEが思い入れのあるバンドです。
踊れるロックサウンドで気分が上がるので、通勤の際によく聴いています。



小野:
僕のオススメはTEENAGE FANCLUBの「KICKABOUT」です。
アメリカの70S’ガールズ・デュオ、American Spring のソフトロックの名曲「Everybody」を恥ずかしげもなく丸々サンプリングした曲で、当時クラブで大ヒットしてました。
いい意味でTEENAGE FANCLUBらしくない楽曲です。アルバム未収録の曲なので音源的にもレアでしたし、この曲目当てでこのLPを買った覚えがあります。

TEENAGE FANCLUB (1989-)


熊谷:
初めて聴きましたが、本当にそのままですね(笑)
レコードでしか聴けない貴重なレア音源も楽しめるのがレコードの魅力なんだなと実感しました。

まだまだ他にもレコードはあるのですが、長くなってしまうので、ここまでを前編ということで一区切りにして、残りのレコードは次回の後編で紹介します。
前編をまとめると、UKロック、という感じですね。僕はUKロックが特に大好きなので、めちゃくちゃ楽しかったです。

小野:
僕も青春時代はUKロック、特にブリットポップにどっぷり浸かってました。
と言ってももう20年以上前のことですけど。
ただ、UKロックやUKインディーって今も昔と変わらず、独特な影があるというか、ポップな曲でも明るすぎなくて、どこかウェットで内省的ですよね。
根暗で人見知りな人間にとてもしっくりくるというか。そういうところが魅力です。

熊谷:
僕は当時の空気感をリアルに味わっていなくて、ネットや昔の雑誌を通してでしか知らないのですが、ブリットポップのカルチャーにはものすごく影響を受けています。
僕は小野さんと服のチョイスが近いと普段勝手に感じているのですが、もしかしたら共通の音楽が好きなのが少なからず関係しているのかも、と思いました。


次回紹介するレコードはアメリカのロックアーティストが多めです。
お楽しみに!

ARGUS

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